はじめに(当サイトについて)


『埼玉武将名鑑』へのアクセス、誠にありがとうございます。管理人の成山和尚です。
このサイトは埼玉県内に在住もしくは深く関係していた、武士等の前近代の人物について、その事績をまとめたものです。

 この『埼玉武将名鑑』の元となったものは、管理人が今から4年前の高校三年生(そんな歌もありましたが)の時、所属していた「地歴部」の文化祭イベントのひとつとして作成した『埼玉武将列伝』という冊子2冊(上下巻。B5版、コピー誌、計92ページ)でした。この年の文化祭展示テーマが「マイナー大名」、つまり一般にはあまり知られていない、地元の方しか知らないような大名を取り上げ、深く掘り下げて調べてみようというもの(ちなみに題材として選ばれたのは下野の大田原氏と大関氏、陸奥の津軽氏と南部氏)だったのですが、その企画を進めている最中に、

「埼玉にはどのような大名がいたのだろうか?」

という疑問が管理人の頭に浮かんできました。当時の管理人の知識では忍の成田氏と岩槻の太田氏、河越・松山の上杉氏ぐらいしか思い浮かばず、また江戸以降では地元・忍藩の歴代藩主をやっと知っているという程度でした。そしてさらに思ったことが、

「埼玉でメジャーな武将は誰か?」

皆さんは誰だと思いますか? ――ある人は太田道灌と答えるでしょうし、熊谷直実や畠山重忠等の源平合戦の英雄を挙げる人もいるでしょう。しかし、今ひとつインパクトに欠けるような気がします。山梨なら武田信玄、新潟なら上杉謙信……という様に郷土を代表する武将を挙げる事が非常に難しいのです。

 メジャーな武将がいない=マイナーな武将ばかり、という安直な結論に達した管理人は「それならマイナー武将ばかり集めた人物事典を作ってみようじゃないか」と思い立ち、7月下旬から作業を開始。およそ2ヶ月弱を経て完成したのが先に述べた『埼玉武将列伝』だったわけです。

 この冊子は上下巻とも60部ほど刷られ、文化祭当日に見学された方々に無料配布致しました。幸い好評を頂き、管理人自身も満足のいくものでありました。しかし、時が経つにつれて各所に誤り等が見つかり、また掲載漏れとなった人物も出てきて、近いうちに改訂版を作らねばと思い始めていました。

 ですが紙媒体での作業・公開は個人では自ずと限度があり(『列伝』の際には顧問・部員の協力があってようやく形となりました)、どのように進めていけばよいのか、と長らく思案していました。その末に辿り着いた結論がweb上での公開だったのです。

 そして今、名称を『埼玉武将名鑑』と改め、本文を見なおして訂正すべき所は訂正し、また約100名ほどを追加して新たに公開、となった次第です。この『埼玉武将名鑑』がアクセスいただいた皆様にどれほどお役に立てるかはまったくわかりませんが、今後温かい目で見守っていただければ幸いであります。

管理人、成山和尚記す 2001年1月5日